VOL.1 FUMIYA FUJII

過去にインタビューしたコレクターを再編集してお届けするCollector Vol.1で紹介するのは藤井フミヤさんです。

歌手活動の傍らコンピューターや手で絵を描き展覧会も開催してきた藤井フミヤさんのコレクションとは?

 

アートをコレクションした?!と思ったのは?

田辺

一番最初に、「あ、俺アートを蒐集した」って思った作品はある?

 

フミヤ

それは、ウォーホールかな。

高いの買っちゃったみたいな。

でも、高いっていったってドローイングとかじゃない訳だから。

 

田辺

それは、日本で買ったの?

 

フミヤ

日本で。

なんか、向こうから知り合いのつてで「買いませんか?」みたいな。

 

田辺

あー、タイトルがタイトルだけに。

 

フミヤ

そう!タイトルがタイトルだけに!TRUE LOVEって書いてあるから。笑

これフミヤさん買うんじゃないかなと思ったんだと思う。

 

田辺

それは断れないよね。

 

フミヤ

ということで、でも、その時は別に盛り上がらなかったんだ、 自分としては、「あーそーですか」みたいな。

でも、じゃあなんとなく休みの日に見に行こうかって話になった。

値段が値段だったからさ、今だったらいくらするのか分からないけど。

「これ買うしかないんじゃないの?」ってまわりに言われて 「そうだな」って言って買ったんだよね。

 

田辺

その本には載っているの?

 

フミヤ

いや、載ってはいないんだけど間違いなくこのシリーズの中の一つだね。

このキャンディーボックスってやつ。

TRUE LOVE

田辺

なるほど、じゃあ83年だからウォーホールが作家として一番乗っていた頃の作品だね。

珍しいよね。

 

フミヤ

珍しいと思う。

この本には全作品載ってるとかいうけど載ってないんだよね。

 

田辺

いや、そんなことはないよ、全作品なんて。

 

フミヤ

そうだよね、全作品なんて、そんなことは絶対にないよね。

 

田辺

いっぱいシリーズを作っているはずだし。

 

フミヤ

しかも紙じゃなくてキャンバスだったから。

あんまりないなと思って。

 

田辺

何年前に買ったの?

 

フミヤ

いつだったかな?

 

田辺

新居になってから?

 

フミヤ

いや、もっと前だね。

たぶんもう20年近いね。

 

田辺

その後、ピカソとかも持ってるし、名もない作家のも持ってるじゃない。

フミヤのアートコレクションのポリシーって?

 

フミヤ

ポリシーはまずね、大きいのは買わない。笑

 

田辺

家具で懲りた?

 

フミヤ

そう!家具で懲りた。

アートも最初は大きめの買ったんだよ、やっぱり迫力あるから。

でも、飾るところないし、たまるし。

なるべくなら日本家屋にあったものを買うからそんなに大きいのは買わない。

 

 

今気になる!作家や作品は?

 

田辺

今でも買おうって気でどこかに見に行ったりするの?

 

フミヤ

うん、するね、ギャラリーとか。

でも、本当は好きな作家を調べてそれを追いかけて買った方が良いんだろうけど。

 

田辺

今気になってる作家とか、買いたいと思う作家っている?

 

フミヤ

買いたいのは、誰のが欲しいかな。

でも買うとしたら平面作品かな、立体はないね。

しかも、やっぱり版画とかしか買えないね。

 

田辺

海外作家のエディション作品とか。

 

フミヤ

そう。たまにまだ若い作家のペインティングとかあったりして、 でも200万とかするからちょっと勇気がないと買えない。

版画とかだったら100万前後くらいだったらまだ買えるって感じに思うけど。

 

田辺

じゃあ金額とも相談しつつみたいな。

 

フミヤ

そう、別にその、資産にしようとか思ってないから。

たぶん売っても二束三文だと思うんだよ、絵とかって、売る時は。

 

田辺

つまり投資じゃなくて好きなものを買うって感じ。

 

フミヤ

そうそう、それに値段の上がり幅で行くと新人のものくらいじゃない、凄い上がるの。

昔の、この時代のウォーホールとかはもう値段が決まっててほぼ変動はないじゃん。

だから、バンクシーみたいに急に出て来て知名度上がって既にもう数千万円みたいなのはなかなかない。

 

田辺

結構無名の人でも気に入ったら買ったりする?

 

フミヤ

無名も買ったりする。

まあ、好きなものを集めてるって感じかな。

 

 

最近買ったアートは?

 

田辺

ところで、作品を買う時には家の雰囲気に合わせてとか、テーマがあるの?

 

フミヤ

テーマはあまり考えないかな。

その作品が好きかどうか。

でも、ここに掛ける作品をずっと探してるみたいな時もたまにあるかな。

 

田辺

そういうので見つけた作品とかあるの?

 

フミヤ

そうだね、絵じゃないけど、この間スタジオになにか掛けたいなと思ってた時にオノ・ヨーコとジョン・レノンのWAR IS OVERの運動やってた時に配ったチラシというかハガキ?そのハガキが売ってたから、オリジナルが、それを買ったな。

あれもプリントといえばプリントだよね、エディションなんか分からないけど。

 

田辺

それは歴史的な価値があるよ。

一番最近買ったのがそれ?

 

フミヤ

最近買ったのは、ロートレックの版画だね。

 

田辺

えーまたこれは、印象派ですか!

 

フミヤ

印象派!印象派嫌いじゃないよ!でも、絶対に絵画には手が出ないから。

MOMAとかに入るもんだからね。

でも、だからロートレックの版画が一個くらいあっても良いかなって思ったんだよ。

 

田辺

じゃあ、その辺の後期印象派みたいなヨーロッパの作家作品もいくつか持ってる?

 

フミヤ

そう、ルノワールとピカソとロートレックかな。

 

フミヤさんのアートはどうなっていく?

 

田辺

じゃあ、最後に、以前フミアートをずっとやっていて、最近はやっていないけど、まあファンにはカレンダーやったりアートをやっているけど、将来的にはどうですかアートをやる気はありますか?

 

フミヤ

うーん、もう大それた考えみたいのは全くなくて、趣味だね。

最終的には自分で描くのは筆かペンのみになると思うね。

デザインとかコンピューターでやったりもするけど、最近は手描きのものをTシャツにするとかも多いんで。

なんか、手描きが面白いね、 コンピューター使ってた方が楽な時もあるけどやっぱり、手描きだね。

趣味的に、55過ぎとかになったらまたやるんじゃないかな。

 

田辺

余生の趣味?

 

フミヤ

そうそう!余生に趣味として!それでね、なんか、ちょっと発表出来たらいいね。

fumiyart 

ANDY WARHOL MUSEUM