FAULT LINES

表参道にあるギャラリーGallery Commonにて、イチ・タシロ、ミン・ラン・トラン、ローズ・サレーヌによるグループ展「Fault Lines」が開催されています。

この展覧会はイチ・タシロがアーティスト兼キュレーターとして初めて企画するグループ展です。「断層線」を意味する「Fault Lines」というタイトルは、地質学的な亀裂を連想させると同時に、文化、技術、感情に刻まれた比喩的な裂け目をも想起させます。

この展覧会に参加している3名のアーティスト、イチ・タシロ、ミン・ラン・トラン、ローズ・サレーヌは、身体、記憶、テクノロジーといったシステムが破綻したときに、どのような痕跡や物語が露わになるのかを探求します。

絵画、彫刻、映像といったメディアを通して、それぞれの作品は、そこにトラウマ、記憶、変容が現れていくプロセスを描き出します。

素材を切断し、焼き、集め、再構成するといった行為を通じて、記憶や意味が物質にどのように染み込み、それが時間や歴史、喪失を経てどのように変化していくのかを可視化します。

これらの“断層線”は単なる破綻のしるしではなく、記憶が浮上し、つながりが生まれ、癒しが始まる「場」として現れてきます。

COMMON