KEISUKE KATSUKI

神宮前にあるギャラリー、EUKARYOTEにて、香月恵介による個「Afterglow(s)」が開催されました。
17世紀の画家クロード・ロランの風景画は理想風景画と呼ばれています。

香月恵介はその絵画の光そのものをピクセルで構成された歩ける風景へと再現し、その光を写真に収めました。

ここにある理想郷も、画面の外には存在しません。

それは欠陥ではなく、理想郷というものの正体なのです。

画面の中とは、現実に存在しないものが姿を現すことのできる、唯一の場所なのです。

画面の中の楽園を歩きながら、画面の外を思い出すことが差し出すのは、その往復のための装置です。

香月恵介はこれまで、ディスプレイを構成するRGBの画素を絵具へと置き換える「Pixel Painting」を中心に、現代における視覚体験、視覚と媒体との関係を探ってきました。

モネやターナーといった光を軸に風景を描いた画家たちの作品を、現代の光学技術であるディスプレイを経由して再び絵画へと変換する制作は、絵画史における光の表現を現在の視覚環境から遡る試みでもありました。

この展覧会で香月恵介はその視線をさらに遡り、ターナーに多大な影響を与えた17世紀の画家クロード・ロランによる絵画、《エジプト逃避の休息》を起点に、新たな制作を展開します。

EUKARYOTE