LOUISE BOURGEOIS

六本木にある森美術館にて、ルイーズ・ブルジョワの展地「獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」が開催されています。

ルイーズ・ブルジョワは、20世紀を代表する最も重要なアーティストの一人です。70年にわたるキャリアの中で、インスタレーション、彫刻、ドローイング、絵画など、さまざまなメディアを用いながら、男性と女性、受動と能動、具象と抽象、意識と無意識といった二項対立に潜む緊張関係を探求しました。

そして、対極にあるこれらの概念を比類なき造形力によって作品のとして表現しました。

ルイーズ・ブルジョワの芸術は、主に自身が幼少期に経験した、複雑で、ときにトラウマ的な出来事をインスピレーションの源としています。

彼女は記憶や感情を呼び起こすことで普遍的なモチーフへと昇華させ、希望と恐怖、不安と安らぎ、罪悪感と償い、緊張と解放といった相反する感情や心理状態を表現しました。

また、セクシュアリティやジェンダー、身体をモチーフにしたパフォーマンスや彫刻は、フェミニズムの文脈でも高く評価されてきました。

今回、日本では27年ぶりの開催となるルイーズ・ブルジョワ展では、100点を超える作品群が、3章構成で紹介され、その活動の全貌に迫っています。

MORI ART MUSEUM