2025年 1月 03日TRAVELING FOR ART
MAKOTO SAITO
六本木にあるタカ・イシイギャラリーにて、サイトウマコト「トーべ・ヤンソンのドキュメンタリーを観た後で。-杜の譜-」展が開催されました。
タカ・イシイギャラリーでの2回目の個展となるこの展覧会では、新作ペインティング作品約6点が展示されました。
サイトウは、ルシアン・フロイドやフランシス・ベーコン、アントナン・アルトーなど、人間の狂気が刻み込まれた顔を主題としてコンピューター上で解体・再構成した網点状の設計図を作り、このデジタルデータに受肉させるかのようにキャンバス上に絵筆で描くポートレート作品で知られています。
今回の展覧会で展示される、有機的な形状の鮮やかな色彩がキャンバス上に配された新作は、これまでの作品とは試みが大きく異なる抽象絵画です。
ある日の深夜、テレビで目にしたフィンランドの画家、小説家であるトーベ・ヤンソンのドキュメンタリーと、トロールやゴブリンが登場する北欧童話を娘に繰り返し読み聞かせた懐かしい記憶に触発され、森の精霊達の誕生の様子が脳裏に浮かんだことが今回の新作へと繋がりました。