MAYUKO INUI

神宮前にあるギャラリー、EUKARYOTEにて、乾真裕子による個展「玉繭」が開催されました。

乾真裕子にとって初個展となるこの展覧会では、映像、写真、オブジェの展示とともに、会期中でのトークイベント、パフォーマンスによって、変わり続ける身体が描き出す自己変様の可能性を探り、世界の再構築を試みました。
乾真裕子はこれまで自分の身体を通したパフォーマンスによって、日常に潜んだジェンダー規範への違和感や、セクシュアルアイデンティティに関する問いを提示してきました。

民話や昔話をモチーフとした作品では、歌や演技、ジェンダーに関する対話、インタビューを交差させることで過去の物語に変奏をもたらし、現代の状況を捉え直すきっかけを生み出します。

「竹取物語」のかぐや姫や「葛の葉伝説」の葛の葉に扮して自作の歌を歌いながら、自らが保有するアイデンティティに向き合いつつ、他者との新たな関わり方を切り拓くのです。

EUKARYOTE