2026年 6月 07日TRAVELING FOR ART
MICHI SUWA
六本木にあるギャラリー、KAYOKOYUKIにて、諏訪 未知の個展「PANTALOON」が開催されています。
諏訪未知は、身の回りで起こる現象や自身の身体感覚に根ざし、私たちが当然のものとして受け入れている世界の成り立ちに小さな亀裂を見出すような作品を制作してきました。
正方形の画面には、抑制された色面と幾何学的でありながら手触りの残る図が配置され、重力や遠近感といった前提をわずかに揺るがせます。
そこでは、私たちが知識として理解している世界と身体を通して感じている世界との間に生じるずれが俄かに立ち上がってきます。
諏訪にとってのPANTALOON(ズボン)とは、単なる衣服の名前ではなく、身体と構造との関係をめぐるひとつの思考の装置であると思われます。
ここでは、私たちが無意識に従っている身体の習慣や、その身体を受け入れるはずの構造との関係が改めて問い直されています。
右から履くのか、左から履くのか。
そうした些細な行為のなかに潜む秩序は、身体の側に属するのか、それとも構造の側に属するのか。
そのどちらにも帰属しきらないわずかな不均衡が、本展「PANTALOON」の出発点となっています。





