MIYUKI INAGAKI

都立大学にあるKATSUYA SUSUKI GALLERYにて、稲垣美侑による個展「野辺」が開催されました。

稲垣美侑は、家や庭、空き地、身近な植物や生きものたちが息づく生活環境を繰り返し観察しながら、私たちが生きる場所と、そこに広がる景色について問い続けています。

その制作は風景を描き写すことを目的とするのではなく、場所に堆積する時間や記憶、生命の気配をすくい上げ、絵画や展示空間のなかに再構成する試みです。

稲垣美侑が一貫して掲げる「世界はどのような姿をしていたのか」という問いは、日常のなかで見過ごされがちな身近な環境への観察を起点としながら、人間中心の視点を緩やかにずらし、多様な生物がそれぞれに経験する環境や生息の条件へと開かれています。

KATSUYA SUSUKI GALLERY