RUBY NERI

天王洲アイルにあるギャラリー、KOSAKU KANECHIKAにて、Ruby Neri展「Weights and Measures」が開催されています。

ロサンゼルスを拠点に制作するRuby Neriは、古代彫刻やフォーク・アートの影響、そしてベイエリアのフィギュラティヴ・ムーブメント、ストリートアート、コミック・カルチャー等、北カリフォルニアのさまざまなアートコミュニティでの経験と豊かな歴史の影響から、特徴的な女性のタイポロジーを描いています。

その女性像は喜び、恐怖、アンビバレンスといった人間の感情や、圧倒的な生命力に満ち、以前制作していたグラフィティのマークメイキングが彫刻へと転写されたように表現されるその作品には、色とトーンの強いエネルギーが渦巻いています。

Neriは彫刻の素材として、セラミックを使ってアイデアや思考を追求しています。

彫刻は彼女にとって最も自由なメディアであり、セラミックがもつ素材としての物質性と、それをアーティストが扱う際のフィジカルな側面、どちらもNeriにとって非常に重要です。制作をする際の身体的な行為と素材が密接に関連しあうことが、彼女の作品のダイナミズムを支えていると言えるでしょう。

セラミックというコントロールできない素材を使うことで、心理的な領域の追求が可能になり、さらには無意識、作為を超えた何かが前景化してくる余地をも生み出します。

その意欲的なセラミック彫刻作品群によりNeriは、現代アートにおける世界的なセラミックの潮流を20年以上に渡って牽引してきました。

KOSAKU KANECHIKA