TOMONA MATSUKAWA

六本木にあるギャラリー、KOTARO NUKAGAにて、松川朋奈による展覧会「ひとり」が開催されています。

この展覧会は、社会における女性への眼差しと、一個人としてのアイデンティティの乖離を捉えた2023年のKOTARO NUKAGAでの松川朋奈による個展「Dear」でのテーマをさらに掘り下げ、精緻に展開するものです。

社会的役割や他者の視線から解放された「ひとり」の在り方を探る、松川朋奈の近年の試みを紹介します。

展覧会タイトル「ひとり」は、孤立や孤独といった「他者の不在」を意味するのではなく、むしろ個としての自立や静かな強さを内包すると松川朋奈は述べます。

20代の頃、主に男性からの視線を受け、社会に求められる女性像を無意識に内面化していたと振り返り、松川朋奈は30代半ばにして、性や年齢といった社会的ラベルを離れ、「自分とはなにか」という問いに向き合うようになったと語ります。
他者との関係性の中で生きながらも、ある瞬間、ふと「ひとり」として立つこと。

それは決して寂しさではなく、自分自身を肯定する契機となる。

松川朋奈の絵画は、そうした微細な感情の機微のリアリティを観客に静かに問いかけます。

KOTARO NUKAGA