Lockdown Self-portraits

世界で開催されたアートフェアや今日本で開催されている展覧会などを巡るTRAVELING FOR ART、今回は六本木にあるギャラリー、ペロタン東京で開催されているフランス人作家のクレア・タブレさんの展覧会を紹介します。

ロサンゼルスを拠点に活動するクレア・タブレさんも新型コロナウィルスの影響によるロック・ダウン(都市封鎖)を経験しました。

今回発表した絵画作品「Lockdown Self-portraits」はそんなロック・ダウンの最中に制作された新作で作家自身を描いたセルフ・ポートレイトのシリーズです。

ベースに派手な色を置きそこに塗り重ねるように絵を描き進む独特な絵画がとても印象的なクレア・タブレさんの絵画には意外な色使いが多くとても現代的な雰囲気を放つ絵画です。

二人以上の人物の関係性をテーマに作品を作ることが多かったクレア・タブレさんですが昨今の世界情勢を受けて自分の内面を向いて自らの姿を描いて作品にすることを試みています。

それは自分自身と鑑賞者の間にあるダイナミクスに焦点を当てているかのようでもあります。

背景の移り変わる色、肌の描き方、ローブの線の描きかたなどとても独特です。

愛犬を抱き上げてこちらに見せる姿が愛らしい絵ですが赤やピンクなどの色のグラデーションがとても効果的に描かれています。

これもローブ姿のセルフ・ポートレイトですがソファに座っているようですが描かれていない部分などもあってとても魅力的です。

帽子をかぶった自分の顔を描いていますが茶系の色をふんだんに使って描きこまれています。

プリント作品もありましたが描き切らないでルースな色入れの効果が面白い画面を構成します。

PERROTIN TOKYO