TATSUO MIYAJIMA
アートフェアやギャラリー巡りなどを紹介するTRAVELING FOR ART、今回は谷中にあるギャラリーSCAI THE BATHHOUSEにて開催中の宮島達男の展覧会「Uncertain」を紹介します。
宮島達男は長年にわたり数字という世界共通の記号を表現言語として1から9の発光ダイオード(LED)の数字を点滅させる光の明滅を作品化してきました。
点滅する数字を用いて生命の生と死、それにまつわるあらゆる関係性を力強く端的に表現して来たのです。
今回は新作の絵画シリーズ「Painting of Change」が壁面に展示されています。
この作品は1から9までのデジタルの数字が7つにセグメントされ壁面に表現される作品で周期的にサイコロを振り、その数字に従ってセグメントを引いたり戻したりしながら壁面の数字を変えるという変化する絵画作品となっています。
また、発光ダイオードを使った作品「Unstable Time」では螺旋状や円、直線に並べられたLEDの数字が白い布に縫い付けらて壁にたれ下げられるという作品で会期中に垂れ下がり方などが変化するというインスタレーションです。
全世界を襲ったコロナウィルスのパンデミックは多大な影響を世界経済や世界中の人々の暮らしに与えましたが現代社会への批判的な態度によって芸術表現を切り開いて来たこの作家の展示は見るものに今だからこそ改めて様々な思いを強いるような展覧会になっています。
この絵画作品は1から9までのデジタルの数字が7つにセグメントされサイコロによって差し引きされて変化していく仕掛けとなっています。
赤い色が鮮烈な数字で7が示されています。キャンバスでできたデジタル数字の形の絵画作品という発想が独創的です。
発光ダイオードを使った作品「Unstable Time」では螺旋状や円、直線に並べられたLEDの数字が白い布に縫い付けらて壁にたれ下げられるました。
LEDの数字が光る布はギャラリー内の数カ所にたれ下げられたり巻き付けられていますが会期中に形を変えてゆくという展示になっています。