42DAYS

六本木にあるSCAI PIRAMIDEGALLERYにて、ニナ・カネルのと和田礼治郎の二人展「42 Days」が開催されています。

ニナ・カネルのと和田礼治郎は、それぞれ独自の芸術言語を用いて、絶え間なく動きながら循環する物質と環境の移り変わりの関わりを探ります。

目指すのは、拡張された彫刻概念から出発し、生物学、化学、エネルギー、あるいは哲学においての隙(loophole)や繋がりを見出すことです。

それによって、物質とは単に機械的で受動的なものではなく、ダイナミックで変化をもたらすものだという理解が可能にあるのです。

この二人展「42 Days」では、近作の立体作品を中心に、ニナ・カネルのと和田礼治郎の作品が二つの重なり合う空間配置に構成されています。

開催期間中の時間の経過も、能動的な構成要素のひとつであり、人間や非人間のアクションが介入、持続するエネルギーの力が展示空間に作用を及ぼします。

ものの性質や状態の移ろいやすさに焦点を当てた作品において、鑑賞者は「過ぎゆく曲線」と二人が緩やかに表現するものを目撃することになります。

どの瞬間も再現不可能かつ唯一無二であり、常に時間が非直線的に流れる中間的な状態にあたるのです。

二人は、体験における究極の対価として可視性と永続性を中心に据えることに異議を唱えます。

その代わりに、外見上の安定性をもたらすインフラストラクチャーやパターンを通して詩的に語りかけているのです。

SCAI PIRAMIDE