gallery 38

神宮前にあるギャラリーGALLERY38にてグループショー「From the Ancient to the Present Times 」が開催されています。

この企画展は、古代と現代の作品を同じ空間に展示し、両者の魅力とその不変的な美に迫る展覧会です。 


現代アートが現代社会の情勢や問題を反映しているように、古代の作品にも作られた当時の情勢や価値観、信仰が反映されていることがあります。

時には神事のために、時には実用的に、その土地の素材を活かしながら制作された古代の作品からは当時の情景を伺えるだけではなく、当時の「美」も垣間見ることができます。

古代と現代の作品には似たようなモチーフや色彩が用いられることがあることからも、そこには不変的な美が存在していることに気づかされます。

この不変的な美は、悠久の時間(とき)を経て新たな価値が生まれ、私たちの前に存在してくれています。

謎に包まれた古代世界の作品であるからこそ、私たちは作品に対して素朴な疑問を抱くことができ、作品そのものと向き合うことで様々な物語を見つけることができます。

一方で、現代に生み出されている作品は現代を生きる作家の意図や、時代背景を知り得ることができ、作品をより深く解釈することができます。

紀元前から現代、時間軸の違う両者の作品を前にすると「不変的な美」と「時間」の関係性が興味深く浮かび上がります。

古代の作品が長い時を経て、情報が失われることで作品への眼差しが変化しているように、複雑化する現代社会の中で日々生みだされる現代アートが時間(とき)を経て未来でどのような存在になるか、思いを馳せる機会になるような展覧会となっています。 

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