MASATO KOBAYASHI

六本木にあるギャラリー、ShuoArtsにて小林正人作品展「自由について」が開催されています。

小林正人の作品は従来のキャンバスが持つ木枠であるストレッチャーから解放されてどれも決められた形がなく自在に存在します。

いわゆるキャンバスを張り、そこに絵を描くという制作スタイルはとりません。

作品イメージは決められた四角いキャンバスの中にのみ存在するものだと決められたわけではないのです。

世界の全ては「画(絵)の景色」でありその世界には様々な「枠」があると小林正人は言います。

社会の枠、現実の枠など、枠がなければなにも存在しないに等しいのです。

小林正人が呼ぶ「自由」とは、枠を無視して好き勝手に行動するといったような話ではありません。

それは人間が想像力によってどのように世界を切り取るのか、また絵画は果てなく広がる現実のどこまでをその身体に引き受けるのかということです。

その外枠をアーティストはどう設定するのかが芸術の自由に関わる問題ではないかと考えているのです。

SHUGOARTS