PAINTING RECIPES

代々木にあるGallery10にて、グループ展「Painting Recipes」が開催されています。

この展覧会は、アート作品を生み出すための「レシピ」に焦点を当て、素材からアート作品になるまでの因果関係、つまりペインティング作品を作り上げるための「レシピ」を制作の母体とし、アートの意義を見出す作家群を紹介しています。

1990年東京生まれのShinnosuke Miyakeは、文房具屋でボールペンの試し書きを、キャンバスにコピーしたaccumulation of unconsciousnessのシリーズなど、誰もが身近に手に入れる事のできる日用品やサービスを用い、それらを「アート作品」へと変身させるための「レシピ」を 作り出し、そのレシピが作品の重要なコンセプトになっています。

1985年神奈川生まれの奥天昌樹にとってのレシピとは画面上の因果関係の積層にあります。

完成した作品を客観的に鑑賞し逆算的に解析することで、表現の純度を保ちながら、素材や制作プロセスを「成分表示」のように明確化する追体験が奥天昌樹にとって作品理解の核となっています。

1993年に結成したアーティスト・ユニット、SUPERFLEX のEuphoria Nowは、世界の紙幣それぞれに使われている色とその配色(割合)を調べて、同じ色を同じ割合で背景色としたペインティングシリーズで、コインの裏表であるグローバル経済の陶酔的な効果と、虚無的な影響を同時に想起させます。

GALLERY 10