2025年 1月 08日TRAVELING FOR ART
WADE GUYTON
表参道にあるエスパス ルイ・ヴィトン東京にて、アメリカ人アーティスト ウェイド・ガイトンによる個展「Thirteen Paintings」が開催されています。
この展覧会はフォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションの中から、特に未公開の作品を紹介する国際的なプロジェクトで、より多くの方に作品をご覧いただく機会を創出するというフォンダシオン ルイ・ヴィトンの姿勢を体現しています。
ウェイド・ガイトンは、20年以上にわたり制作し続けてきた厳密なコンセプトに基づく作品群で知られるアーティストです。
創作に用いるメディアと素材は、写真や彫刻、映像、書籍、紙に描いたドローイングなど多岐にわたります。
最も知られているのは、大型キャンバスにインクジェットプリンターを使って制作した作品であり、モノクロのイメージ、炎、「X」や「U」の文字、「ニューヨーク・タイムズ」のウェブページといった象徴的なモチーフが繰り返し登場します。
ウェイド・ガイトンとその作品は、デジタル時代の到来を巡る芸術議論において重要な役割を果たしてきました。
ガイトンの作品は、絵画の伝統的な構造や言語を踏襲しながらも、従来の手法や様式を大きく改変しています。
エプソンの大型インクジェットプリンターにキャンバス布を幾度も通し、モチーフや文字を重ねて印刷していく過程で生じるエラーやインクの液垂れ、ミスプリントが画面全体に広がる構成要素となり、唯一無二の表現を作り出し、プリンターは絵筆の役割を果たすと同時に、彼自身を表すシグネチャーともなっているのです。
この展覧会では、フォンダシオン所蔵の13点の絵画からなる作品《を世界初公開しています。